NEW ポートフォリオ戦略実践講座:「市場リスクは過去最高水準:相場への強い影響度続くリスクの動向」を公開しました。
(2019/1/3公開)

<『サイト学習コース』>
「投資の地力養成講座」の「ポートフォリオ戦略実践講座」
で新講座を公開しました。


ー 市場リスクは過去最高水準:相場への強い影響度続くリスクの動向 -

 新年明けましておめでとうございます。
 本年も相変わりませず「資産運用のブティック街」をご愛顧のほどよろしくお願いいたします。



 昨年の株式相場は荒っぽい動きとなりました。日経平均は昨年の年明け早々に27年ぶりの高値となる2万4,000円台をつけましたが直後に下落、3月に底値を付けた後回復基調を辿り10月には再高値を付けました。しかし、その後相場は急落、一時2万円を割り込みました。結局、2018年の終値は2万14円となり年間では2,750円の値下がりとなりました。これはアベノミクス相場がスタートした2012年に前年比プラスになって以来2011年から7年ぶりの年間値下がりです。
 以下で昨年の相場の変動とその裏にあるリスクの実態を見てみましょう。


 株式相場の基本的条件である2018年のファンダメンタルズは業績面では前年比で大幅増益、また為替市場も比較的安定していたことで堅調に推移しました。したがって相場の大幅な変動をもたらした要因はファンダメンタルズ以外のもの、すなわち市場リスクという事になります。
 下図はこうしたファンダメンタルズを反映した日経平均の理論値である「理論株価」とそれに基づく日経平均の変動の上限と下限、および日経平均自体の推移を日次ベースで示したグラフです。


         日経平均、理論株価と変動の上限と下限の推移
              ―2018.1.4~2018.12.28―

新年講座A


 紺色の線が日経平均、青線が理論株価、赤線が変動の上限と下限です。図の2つの赤枠は1月と10月の高値を、青枠は3月と12月の底値を示します。白枠は2018年の終値です。
 青線の理論株価が堅調なファンダメンタルズを反映して穏やかな上昇基調を辿っているのに対し日経平均は1月と12月に変動の上限と下限を超える激しい変動を示しています。
 年間の荒い変動の締めとしての2018年末の各指標の値、および日経平均との差は以下の通りです。


新年講座B


 昨年末の日経平均は理論株価を3,700円余り、変動の下限も1,100円余り下回っています。
 このように相場がファンダメンタルズを大きく離れる状況を「リスクオン」また「リスクオフ」と呼びます。「リスクオン」は市場で高値追及の強気が主流となってリスク資産(株式)の買いにこぞって走る結果、相場がファンダメンタルズを大幅に上回る状態、逆に「リスクオフ」は市場に弱気が広がってリスク回避の気風が勝りリスク資産(株式)の売りが重なって相場がファンダメンタルズを大幅に下回る状態を指します。
 当講座ではこの「リスクオン」、「リスクオフ」の状態を具体的に数値で示す指標を「市場リスク規準指数」として開発、提供します。下図は2018年の「市場リスク規準指数」の推移を示すグラフです。


       「市場リスク規準指数」(リスクオン・リスクオフ指標)の推移
                 ―2016.1.4~2018.12.28-

新年講座C


 この指標は市場リスクを“偏差値”という、平均を50点として平均からのかい離を一定の方式で規準化した点数で示します。具体的には、40点から60点を通常の変動領域、70点以上に高まった状態をリスクオフ、さらに80点以上を、めったに現われない状況ということで「極端なリスクオフ」として区別します。同様に30点以下を「リスクオン」、20点以下を「極端なリスクオン」とします。
 図で通常の変動領域は緑線で挟んだ領域、リスクオンとリスクオフの境界は橙色の線で示し、「極端なリスクオフ」と「極端なリスクオン」の境界は赤線で示しています。また、日経平均の高値時の指標値は赤枠で、安値時の値は青枠で示しています。


 図から、まず目につくのは12月25日の市場リスク規準指数が「極端なリスクオフ」も大幅に超え相場が完全なリスクオフの状況にある点です。この指標は市場がリーマン・ショック後の混乱から回復した2013年5月から算出していますが、このリスクオフの状況は過去最高のレベルとなります。
 これまでの経験則から日経平均は理論株価から大きくかい離すると間もなく理論株価に向かって収れんすることが示されていますが、足元で完全なリスクオフの状態にある中で、従来の様な形で理論株価への回復軌道に乗るのか、今後の展開を見極めるに当たってリスクの動向がカギを握ると言えそうです。

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