「理論株価」を再推計して更新しました。  (2019/07/08公開)

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当サイトで提供しております「理論株価」はファンダメンタルズに見合う日経平均の水準、いわば“本来の日経平均”を示す指標です。
株価は基本的に業績によって決まると言えますが、時に他の要因により強く影響を受ける場面があります。株式相場においても同様です。例えば2018年のリーマン・ショック後、業績はそれほど時をおかず回復に向かいましたが相場は長らく低迷が続き、業績とのかい離が広がりました。かい離が解消するには2012年の衆議院解散まで4年以上かかりました。このかい離をもたらした要因は為替市場における円相場の急騰でした。
そこで、当サイトでは日経平均を説明するファンダメンタルズ要因として業績と為替相場を採用します。業績は日経平均ベースの1株当たり予想利益(予想EPS)、為替相場は米ドルレートで代表します。
日経平均とこれらファンダメンタルズ要因との関係を数値的に捉えるため、統計学の回帰分析と言う道具を使って推計します。推計期間は予想EPSが最も長い期間得られる2002年5月から直近の2019年6月です。
推計の結果は以下の通りです。

理論株価(日経平均の理論値)=―3,819.38+70.87*【予想EPS】+106.19*【米ドルレート】

推計期間における日経平均と理論株価の関係は以下の通りです。

推計期間における日経平均と理論株価の推移(月末値)
―2002.5~2019.6―

理論株価2019新


青線が日経平均、赤線が理論株価を示します。リーマン・ショックによる急落とその後の相場低迷期、2012年11月の衆議院解散を機としたアベノミクスの上昇、そして2015年5月の上昇相場の一服と底打ち後の再上昇といった各局面で理論値が日経平均の動きをきれいに追っています。
予想EPSと米ドルレートがお互いに説明力が落ちる局面を補い合うことよって日経平均の変動が良く説明されることが分かります。ちなみに、理論株価は日経平均の変動の90.4%を説明します。


詳しくはこちらの「理論株価とは」をご参照ください。

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