チャートの先生実地指南:「酒田五法:三山(三尊)天井ー山が三つできると・・・」を公開しました。  (2019/06/10公開)

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<『サイト学習コース』>
「投資の地力養成講座」の「チャートの先生実地指南」で新講座を公開しました。

ー 酒田五法:三山(三尊)天井ー山が三つできると・・・ -

 今回から「酒田五法」について、どういう心理状態で「酒田五法」に見られるような「法則」は形成されるのかを検証します。
 今回は第1回ということで特別にフル版を当コーナーでご紹介します。

 第1回目は、「三山(三尊)天井」についてです。詳しい説明は省きますが、形としては三つの山を形成、特に真ん中の山が一番高い形で「天井」をつけるパターンと言うことです。売買高と「ネックライン」と呼ばれる節目を示す線も重要です。第2回以降は下段にある本講座でご覧ください。

 以下の図1と図2をご覧ください。

清水氏201906A

清水氏201906B

 図1.トヨタ(7203)の株価の動きを示したチャートです。青い線で示したように三つの山を形成して見事に下落しています。このときにAからHまでの節目や転換点はどのような心境で形成されるのか見て行きましょう。
 図2.「三山(三尊)天井」をパターン化して図1.の動きを当てはめています。最初のの「山」を作るところはAの高値をBで抜けてこの水準(赤い点線)が次に節目となることを示しています。

 の山をつけたあと、節目と見られた赤い点線を意識してで下げ止まり、直前のCの高値を抜けて、の高値をつけました。ただ、この高値も「一瞬」つけたに過ぎず、株価は確かにCの高値を抜けたのですが、抜けたCの水準も保てずに、すぐにFまで下落、つまり、Eの高値も「完全に抜け切った」感じでもないということになってしまいました。
 それでも再び、直前の安値であるDやBで抜けて来た節目を考えると底堅い動きとなり、で下げ止まり、再び反発となったのです。

 ここからが「三山(三尊)天井」となるところですが、Fからの反発でまたもCの高値水準(Eをつける過程でもEをつけたあとの下落でも『節目』として機能しなかったのですが)を抜けEを目指したのですが、抜け切れず反落となったのです。
 こうしたときに前回、EをつけるときもCを抜けたものの長続きしなかったということで「今回も・・・」という懸念が投資家の頭のなかにあり、でEを抜けないと見ると慌てて手仕舞い売りとなってしまうのです。

 そうした手仕舞い売りや見切り売りをこなして直前の安値である、DやFで下げ止まればまたまた、CやE、あるいはGの水準を目指す動きとなるのでしょうが、3度も高値を試したことで、買い手もいいかげんあきらめて買い手が現れず、一気にでDやFの水準(これが「ネックライン」となります)を割り込んでしまい「三山(三尊)天井」が完成となってしまったのです。

 こうして「三山(三尊)天井」が形成されたわけですが、「三山(三尊)天井」だから「売り」と言うことではなく、細かく見ていくと分かるように「売り」だから「三山(三尊)天井」となってしまったということです。
 こうしたチャートを見るときも「形」ばかりを覚えるのではなく、その時々の投資家の心理をしっかりと見極めると形を覚えなくてもその形通りに売買が出来るのではないかと思います。

本講座ははこちらをご覧下さい。

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講師:清水洋介
大和証券、外資証券会社、外資系オンライン証券会社などを経て、証券アナリスト「チャートの先生」としてテレビ・雑誌等に登場し、また、現役ディーラーとしても日々相場と対峙する。 講演を行う一方、2014年5月に株式スクールを開校するなど投資に関して幅広い分野で活躍。著書:ローソク足と酒田五法(パンローリング)など多数。

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