ポートフォリオ戦略実践講座:「日経平均は下限割れから脱出の気配、市場リスク次第で理論株価への回帰も」を公開しました。  (2019/01/30公開)

<『サイト学習コース』>
「投資の地力養成講座」の「ポートフォリオ戦略実践講座」
で新講座を公開しました。

ー 日経平均は下限割れから脱出の気配、市場リスク次第で理論株価への回帰も -

 昨年の株式相場は日経平均が2万4,000円台を2回付ける一方、年末には2万円を割り込むなど荒っぽい動きを見せました。その後、本年にかけて相場はじわじわと回復していますが足取りは弱いようです。
 下図は2018年初から直近の2019年1月25日までの、日経平均と理論株価、および相場の過熱と下げ過ぎを示す日経平均の上限と下限を示します。

            日経平均、理論株価と日経平均の変動の上限と下限
                     ―2018.1.4 ~2019.1.25-

日暮戦略201901A

 紺色の線が日経平均、青線が理論株価、赤線が日経平均の上限と下限です。各指標名の枠内の数値は直近の1月25日の値です。また、高値と安値の値をそれぞれ赤色枠と青色枠で記しています。
 グラフから、1月の高値は過熱領域に入っているのに対して10月の高値は理論株価をやや上回る程度で自然体の範囲と言えます。これはこの間、業績を中心としたファンダメンタルズ(理論株価)が堅調に上昇基調を辿ったことで相場の土台が底上げされたことによります。
 一方、双方のピーク後の下落の過程を見ると、1月から3月にかけての過熱領域からの下落より10月から12月にかけての下落の方が急速かつ大幅になっています。直観的には過熱局面からの下落の方が急速かつ大幅になりそうですが、ここでは逆転しています。 
 この不自然な現象のカギを握るのが市場リスクの動向です。当講座では先般より市場リスクの大きさを客観的な数値で捉える指標、「市場リスク規準指数」(以下、「指数リスク」)を開発して折々にご紹介してきました。
 下図は上のグラフと同期間について「市場リスク基準指数」の推移を示したグラフです。

                      「市場リスク基準指数」の推移
                        ―2018.1.4 ~2019.1.25-

日暮戦略201901B

 紺色の線が「リスク指数」、中央の黒線は市場リスクの平均値である50点、その上下にある緑線は市場リスクの通常の変動領域、緑線と薄赤線の間はリスクオンまたはリスクオフの領域に入る予備段階、そして薄赤線の外側がリスクオンまたはリスクオフの領域です。さらにその外側の赤線は極端なリスオンとリスクオフの領域の境界線を示します。

 市場が2018年1月にリスクオンの領域に入る、すなわち「リスク指数」が30点以下になったのは2015年4月以来で、ピークの23日に付けた21.27は過去最も低い値となっています。
 また、昨年12月のリスクオフ状況もかつてない事態になっています。「リスク指数」は12月20日には80点を上回り「極端なリスクオフ」の領域に入り、ピークの25日には88.43を付けました。これも前述のリスクオンのピークと同様、当指数の過去最高水準となります。

 このように2018年の株式相場は過去に例を見ない市場リスクの乱高下に振り回されて来たと言えます。こうした乱高下の背景には世界的な超金融緩和政策による過剰な流動性やコンピューターによる高頻度取引など技術的側面、あるいは米中間の貿易戦争や英国のEU離脱問題の行く末など政治に絡む側面もあり、市場リスクはしばらくは不安定な状況が続く覚悟が必要なようです。
 とはいえ、さすがに88点台の「リスク指数」は異常な状況で、直後に反転して極端なリスクオフの領域から通常のリスクオフの段階に入りました。そして足許では70点前後で推移しており、リスクオフと予備段階の境界上で気迷い状態にあります。
 この後、市場リスクが60点以内の安定期にまで戻って行けば、日経平均はこれまでの実績に則って理論株価に向かっていくと思われます。足元の理論株価は2万3,119円です。

詳しい内容は本講座をご覧下さい。

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講師:日暮昭
日本経済新聞社でデータベースに基づく証券分析サービスの開発に従事。ポートフォリオ分析システム、各種の日経株価指数、年金評価サービスの開発を担当。2004年~2006年武蔵大学非常勤講師。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。統計を駆使した客観的な投資判断のための分析を得意とする。

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