ポートフォリオ戦略実践講座:「『最適ポートフォリオ戦略』の有効性を運用実績に基づいて検証」を公開しました。  (2018/11/26公開)

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<『サイト学習コース』>
「投資の地力養成講座」の「ポートフォリオ戦略実践講座」
で新講座を公開しました。

ー 「最適ポートフォリオ戦略」の有効性を運用実績に基づいて検証 -

 理論に基づいて構築した”最適な”ポートフォリオがねらい通りのパフォーマンスを挙げられるのか、実際に最適ポートフォリオを運用して結果を評価します。
 運用のルールは次の通りです。
1.運用開始は2018年初め。最適ポートフォリオのベースとなる10銘柄を母集団として選定する。
2.この10銘柄を基に、理論に基づいてリスクとリターンの面で両極端に位置する最適なポートフォリオを2通り(*)設定する。
3.ポートフォリオは半年ごとに見直す。半年後に1度解散し、その後再設定して運用を継続する。すなわち、2018年初から6月末までを第1期、7月初から今年末までを第2期とする。ただし、以下では直近の11月22日までを第2期とする。

*2通りの最適ポートフォリオ:
(1)リターン最大の「最適ポートフォリオ」
(2)リスク最少の「最適ポートフォリオ」

 以下は第1期と第2期の10銘柄の母集団についてそれぞれの運用期間における株価の変動と2通りの最適ポートフォリオにおける構成比率、およびリスクとリターンをまとめた表です。株価は運用開始期を100とした指数で運用期末の値を示しています。また、各最適ポートフォリオの組み入れ比率は20%を上限としています。組み入れ比率がゼロの銘柄はそれぞれの最適ポートフォリオには組み込まれないことを示します。

               第1期の母集団銘柄の運用成績、組み入れ比率とリスク・リターン
日暮戦略201811AApng

               第2期の母集団銘柄の運用成績、組み入れ比率とリスク・リターン
日暮201811BB

 第1期から除外された銘柄は日本M&A、味の素、日本カーボン、GSユアサ、第2期で新たに採用された銘柄は三菱ケミカルHD、アサヒHD、ソニー、サイゼリアです。都合、4銘柄の入れ替えとなりました。 
 下の図は上記のルールに従って運用した各最適ポートフォリオの運用結果と日経平均を、運用開始期の2018年1月4日を100とした指数で示したグラフです。各指標名の後の値は直近の11月22日の値です。黒の縦線は第2期のスタート期である7月2日の位置を示します。

     日経平均と2通りの最適ポートフォリオの運用成績(2018.1.4=100)
                  ―2018.1.4~2018.11.22―

日暮戦略201811CC

 リターン最大の最適ポートフォリオは日経平均より大きく変動し不安定でリスクはあるものの、6月半ばと10月初めにかけての相場上昇期の上げ幅が大きく、直近期のポートフォリオの資産価値は日経平均を約12%上回る結果となっています。
 一方、リスク最少の最適ポートフォリオは日経平均が年初から3月末にかけての急落局面での下げ幅は少なく相場下落に対する抵抗力があることを示しましたが、その後の回復局面で今度は相場上昇の流れに乗りきれず、結局、直近時点で日経平均を2%程度下回っています。
 上の結果から、リスクを覚悟して高リターンを追及する積極運用、また、リターンは我慢して低リスクを志向する安全運用という2つの対照的な運用方針が理論に基づく最適ポートフォリオで有効ある事を示していると言えそうです。

当レポートの詳しい内容は本講座をご覧下さい。

*ご注意:本講座は会員向けの「投資の地力養成講座」に収録されます。ご覧になるためには会員登録が必要となりますが、会員登録した当月中は無料で全ての情報、機能をご利用いただけます。お気軽にお試しください。(退会の手続きはトップページの「退会手続き」の窓から行えます)。

◎最適ポートフォリオの考え方、求め方、および基準となる10銘柄の母集団の選定などについてより詳しくお知りになりたい方は以下のメールまでお問い合わせください。
<メール:info@iisbcam.co.jp>

講師:日暮昭
日本経済新聞社でデータベースに基づく証券分析サービスの開発に従事。ポートフォリオ分析システム、各種の日経株価指数、年金評価サービスの開発を担当。2004年~2006年武蔵大学非常勤講師。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。統計を駆使した客観的な投資判断のための分析を得意とする。

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