ポートフォリオ戦略実践講座:「市場が要求するリスクプレミアムの高止まりが相場の下押し圧力に」を公開しました。  (2018/10/22公開)

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「投資の地力養成講座」の「ポートフォリオ戦略実践講座」で新講座を公開しました。

ー 市場が要求するリスクプレミアムの高止まりが相場の下押し圧力に -

 株式相場の荒れ模様が続いています。日経平均は1月に昨年末からの急騰によって高値を付けた後急落、3月に底値を付けた後にジワジワと回復し10月に1月の高値を超えたものの直後に反落しています。
 こうした一見捉えどころがない動きに見えますが、1月の高値時と3月の底値を付けた時期を除いて日経平均は理論株価を基準とした通常の変動範囲内に収まっています。株式相場はこの間、ファンダメンタルズで説明される範囲にあると言えます。
 ただ、日経平均はこの安定領域内でほぼ一貫して理論株価を下回っている点が目立ちます。
 これは株式相場の妥当な水準に対して下押し圧力が働いていることを示しており、今回はこの下押し圧力の正体を探ります。主因として投資家が投資リスクの負担をカバーするために要求する追加収益、プレミアムリターンの上昇が挙げられます。他の条件が変わらない状態で先行きのリターンを高くするためには足許の株価が下がります。すなわち、相場の下押し圧力が働きます。
 下図は日経平均ベースで捉えた市場全体のプレミアムリターン、「市場リスクプレミアム」(以下プレミアム)の推移を今年初から直近の10月19日まで示したグラフです。

                 市場リスクプレミアムの推移
                  ー2018.1.4~2018.10.19-

日暮201810B

 こうしたプレミアム高止まりは主に米国と中国の貿易摩擦が本格的な貿易戦争に進展し世界経済に波及する懸念によってもたらされていると言えます。
 逆に言うと米中間の貿易問題が落ち着かない限りプレミアムは高止まりが続き、その場合は日経平均は当面の上値は理論株価になりそうです。ちなみに直近の10月19日の理論値は2万3,444円です。

詳しい内容は本講座をご覧下さい。

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講師:日暮昭
日本経済新聞社でデータベースに基づく証券分析サービスの開発に従事。ポートフォリオ分析システム、各種の日経株価指数、年金評価サービスの開発を担当。2004年~2006年武蔵大学非常勤講師。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。統計を駆使した客観的な投資判断のための分析を得意とする。

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IIS
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