理論株価で相場評価:「日経平均はファンダメンタルズ好転を先取りー2015年の再現か」を公開しました。  (2018/01/24公開)

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『理論株価で相場評価』コーナー
「日経平均はファンダメンタルズ好転を先取りー2015年の再現か」を公開しました。

 日経平均は昨年末から年初にかけて急上昇した後、2万4,000円を境に一服模様となっています。この間の業績をみると、日経平均ベースの予想EPSは昨年11月に今期業績見通しの改定を折り込むことで10円程度上昇し、以降、180円強の水準で安定的に推移しています。市場は今期の業績見通しがこの水準でほぼ固まったことを踏まえ来期の業績を視野に入れつつある状況にあると言えます。
 今後の世界経済が堅調に推移するとの見通しが強まっている中、市場が来期業績を強気に見積もるとすると実際の株式相場はファンダメンタルズの好転を先取りしていち早く上昇することになります。
 実はこうした例が2015年にありました。下図は2015年3月期の中間決算が織り込まれる2014年9月から2016年3月期の業績予想が織り込まれる2015年6月までの日経平均、理論株価、通常変動の上側と予想EPSの動きを示すグラフです。

ご参考:日経平均、理論株価、通常変動の上側と予想EPSの推移(日次終値)
               ―2014.9.1~2015.6.30-

相場評価20180123A

 予想EPSは12月に1度上昇しその後しばらく横ばいを続けた後5月に2016年3月期の業績を織り込むことで急上昇しています。一方、日経平均は9月から2月半ばまでほぼ理論株価と同水準で推移していましたがそこから一気に上昇しています。そして、理論株価と通常変動の上側は日経平均に遅れて5月に上昇、6月以降は日経平均は通常変動の上側に沿った動きに落ち着きました。これは市場がファンダメンタルズの好転をいち早く正確に折り込んでいたと見ることができます。
 こうした動きの再現が足元でうかがえます。仮に、為替が現状で安定することを前提として来期の業績を20%の増益と見込むと理論株価は2万4,000円と計算されます。

(*)理論株価、通常変動の上側と下側、その他の相場判断のための指標は当サイトの「理論株価で測る相場の位置づけ」の会員限定版で毎日更新、公開しています。会員登録した当月は会費はかかりません。お気軽にお試しください。
詳しい内容はこちらの本文をご覧下さい。

講師:日暮昭
日本経済新聞社でデータベースに基づく証券分析サービスの開発に従事。ポートフォリオ分析システム、各種の日経株価指数、年金評価サービスの開発を担当。2004年~2006年武蔵大学非常勤講師。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。統計を駆使した客観的な投資判断のための分析を得意とする。

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