理論株価で相場評価:「市場リスクが高止まりする中でファンダメンタルズの範囲に収まる日経平均」  (2017/05/30公開)

============  「理論株価で測る相場の位置づけ」  ==========

        ― 市場リスクが高止まりする中でファンダメンタルズの範囲に収まる日経平均 ー 


 下図は2017年初めから5月26日までの日経平均、理論株価、通常変動の上側と日経平均ベースの予想EPS、米ドルレートの推移を示したグラフです。

   日経平均、理論株価、通常変動の上側と米ドルレート、予想EPSの推移
                ―2017.1.4~2017.5.26ー

相場評価20170526

 紺色の線が日経平均、青線が理論株価、赤線が通常変動の上側を左目盛で示します。そして、緑色の線が予想EPS、紫色の線が米ドルレートで右目盛りで示します。各指標の後の値は5月26日の値を示します。

 年初からのファンダメンタルズの動きを見ると、為替市場はやや円高傾向ながら足元、米ドルは111円台でほぼ安定しており、業績面では今期予想が163円台と過去最高を更新し前年比で約20%の増益となっています。
 結果、米ドルと予想EPSが「ワニの口」になり日経平均と理論株価、通常変動の上側がこのワニの口の中に収まる、すなわち株式相場はファンダメンタルズで説明される範囲にある事を示しています。

 市場リスク(前回、当講座でご紹介した「資本コスト」)は北朝鮮のミサイル連続発射、米大統領の“ロシアゲート”問題の先行き、またG7で浮き彫りになった米国と他のメンバー国との貿易スタンスの違いなど、不穏な要因はそろっていますが当面、ファンダメンタルズに支えられる形で株式相場はそれなりに安定した状態が続くものと思われれます。
 ちなみに、26日の市場リスクは7.12%で前週からほぼ同水準で推移しています。これは昨年11月のトランプ・ショックの時の水準と同レベルで、通常のリスクの変動範囲を若干ながら上回っています。経験則から見ればいずれリスクは過去の平均である標準リスクに向かう可能性があり、その場合はファンダメンタルズを素直に反映することで、日経平均は理論株価の1万9,800円がメドとなります。さらにリスクが年初から3月までに示したように標準レベルから平均変動の下側にまで下がれば通常変動の上側である2万900円程度がメドとなりそうです。

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講師プロフィール:日暮  昭

日本経済新聞社においてポートフォリオ分析システム、年金運用評価システム、各種の日経株価指数の開発を担当。2004~2006年武蔵大学非常勤講師。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。

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