理論株価で相場評価:「リスクが落ち着き業績改善が押し上げる日経平均」  (2017/05/05公開)

============  「理論株価で測る相場の位置づけ」  ==========

           ― リスクが落ち着き業績改善が押し上げる日経平均 ー 


 2017年3月期決算は「円高でも最高益」(4月28日付け日本経済新聞)との見通しです。日経平均ベースの業績(予想EPS)は4月28日を境にジャンプアップ、5月2日の値は148円と連続して求められる2010年5月以降で最高を記録しました。
 下図は、本年初からの日経平均、理論株価、通常変動の上側と米ドルレート、予想EPSの推移を示したグラフです。

    日経平均、理論株価、通常変動の上側と米ドルレート、予想EPSの推移
                  ―2017.1.4~2017.5.2-

相場評価20170505A

 線が立て込んで恐縮ですが、日経平均が紺色の線、理論株価が青線、通常変動の上側が赤線で予想EPSが緑、米ドルレートが紫色の線で示します。茶色の縦線は節目となる4月28日の位置を示します。各指標名の後ろの値は5月2日の値を示します。
 これまでもご案内してきましたが、「通常変動の上側」は日経平均と理論株価の過去の平均的なかい離の上側を示すもので、日経平均が通常変動の上側と理論株価の間に収まっている場合は、ほぼファンダメンタルズに裏打ちされた安定的な状況にあると判断できる目途となります。

 さて、年初から(実際は昨年12月8日以来)3月末まで日経平均は通常変動の上側に張り付いた形で推移してきましたが、3月末から北朝鮮の核・ミサイルによる挑発が続き、また、フランスの大統領選挙にからむEUの先行き不透明感の強まりを背景に市場のリスクが高まったことで通常変動の上側を下離れ、理論株価に向かって下落しました。
 これらのリスク要因がここにきてやや一服模様となったことで、為替の底堅い推移と冒頭の業績の好転というファンダメンタルズの改善が素直に相場に反映、急上昇につながりました。
 当面、外部環境に大きな変化がなく市場リスクが安定的に推移することを前提として、業績の改善が進むとすると日経平均は現在の理論株価と通常変動の上側に収まる位置をキープするものと思われます。
 その場合の日経平均の想定範囲は1万9,000円から1万9,800円程度となります。

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講師プロフィール:日暮  昭

日本経済新聞社においてポートフォリオ分析システム、年金運用評価システム、各種の日経株価指数の開発を担当。2004~2006年武蔵大学非常勤講師。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。

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