理論株価で相場評価:「期待に頼る“通常変動の上側相場”そろそろ限界?:脱皮のカギはファンダメンタルズ」  (2017/02/26公開)

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  ― 期待に頼る“通常変動の上側相場”そろそろ限界?:脱皮のカギはファンダメンタルズ ー 


 日経平均は昨年の前半は中国を始めとした新興国の経済不安、また英国のEU離脱ショックなどで波乱が続きましたが8月半ばからは理論株価に回帰、ファンダメンタルズに沿った安定した局面となりました。
 様相が変わったのは米大統領選挙でのトランプ候補の意外な勝利。市場は一時トランプ・ショックを起こしましたがその後は世界的な株価上昇局面に入りました。
 こうした世界的な相場上昇の状況下、日経平均は理論株価から通常変動の上側までシフトアップ、その後は通常変動の上側と一体で推移しています。
 下のグラフは日経平均が理論株価との連動が明確となった2016年9月1日から直近の2017年2月24日までの日経平均、理論株価と通常変動の上側を示します。

          日経平均、理論株価と通常変動の上側の推移(日次終値)
                   ―2016.9.1~2017.2.24―

グラフ20170226A

 理論株価から通常変動の上側へのシフトは、理論株価からのかい離という意味でファンダメンタルズに基づくものとは言えません。先行きの環境改善に対する期待に引き上げられた相場と言えます。通常変動の上側に達した12月8日から2カ月余り、膠着模様の相場は期待のみではこれ以上の上昇エネルギーには限界があることを物語っているようです。
 これから先、相場が更に上昇、日経平均が2万円を目指すには1月末の当講座で述べましたが為替が安定的に推移することを前提に業績の一段の向上が必要となります。
 その意味で現在の相場水準は期待に過度に負んぶした危うさをかかえていると言えます。業績予想の改善が一服模様となった足元、しばらくは相場は為替と業績の動向に神経質な対応が続くと見られます。

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講師プロフィール:日暮  昭

日本経済新聞社においてポートフォリオ分析システム、年金運用評価システム、各種の日経株価指数の開発を担当。2004~2006年武蔵大学非常勤講師。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。

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