理論株価で相場評価:「業績アップに後押しされた理論株価の上昇で割高感は解消」  (2017/02/13公開)

============  「理論株価で測る相場の位置づけ」  ==========

           ― 業績アップに後押しされた理論株価の上昇で割高感は解消 ー 


 今期の業績は過去最高益を達成する情勢です(2月11日付け日本経済新聞)。日経平均ベースの予想EPSも直近の2月10日に144円台をつけ昨年来続いてきた135円前後の水準から一段上にシフトアップする形がはっきりしてきました。
 下図は前回ご案内した日経平均、理論株価、通常変動の上側の推移に日経平均ベースの予想EPSと米ドルレートを合せたグラフを直近の2月10日まで延長したものです。

        日経平均、理論株価、通常変動の上側と業績、為替の推移
                  ―2016.10.3~2017.2.10-

グラフ20170210A

 緑線の予想EPSは今期の通期予想の発表が本格化する2月に入ってから急上昇していることが分かります。一方、為替は落ち着いた動きを続けていることで、業績の上方修正に引き上げられる形で理論株価そして理論株価に連動する通常変動の上側が併せて上昇しています。日経平均は1月末以降、300円余り上昇していますが理論株価と通常変動の上側はそれを上回って上昇しており、高値警戒域への距離はむしろ拡がっています。

 こうした相場評価の視点をより直接示すのが以下のグラフです。
 下図は日経平均と理論株価とのかい離率に注目し、かい離率でみた通常変動の上側との距離、そして相場反転の可能性が一段と高まる変動範囲の上限を併せて示しています。

          かい離率の推移と通常変動の上側、変動範囲の上限
                ―2016.10.3~2017.2.10-

グラフ20170210B

 紺色の線がかい離率、黒色の横線がゼロ、すなわち理論株価と日経平均が一致することを、赤色の線が通常変動の上側と下側の位置を示します。紫色の線が変動範囲の上限です。直近の2月10日のかい離率は3.82%、通常変動の上側は5.05%、下側は―5.21%で変動範囲の上限は10.17%です。

 日経平均は昨年のトランプ・ショック以降、理論株価を上回るペースで上昇したことでかい離率はゼロから通常変動の上側に向かい12月8日に到達しました。その後、この境界を挟んで推移してきましたが、トランプ大統領の就任後に一時上抜けの気配を見せた後、米国への入国制限の発令などで相場は下落、また2月以降は業績の上昇による理論株価の急上昇によって直近ではかい離率は通常変動の上側を下回る位置となっています。統計的な基準から評価すると、足元の相場は割高感を解消していると言えます。
 なお、このかい離率の時系列的な推移は当サイトの「理論株価で測る相場の位置づけ」の会員限定版で毎日更新、公開しています。



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当コラムの基である「理論株価で測る相場の位置づけ」は以下のグラフと数表で構成され、日次ベースで更新、会員向けに公開しております。

グラフ1:「日経平均と理論株価の推移」
 出力期間:2015年1月5日~直近日
 日経平均と理論株価の推移を示す最も基本となるグラフです。

グラフ2:「かい離率の推移と変動範囲の上限・下限」
 出力期間:2015年1月5日~直近日)
 日経平均と理論株価のかい離の推移を時系列で示します。相場反転の直接の判断材料となります。

グラフ3:「日経平均と変動範囲の上限・下限」
 出力期間:2015年1月5日~直近日
 上記のかい離率を日経平均と同じ水準に引き直したグラフで相場反転の株価の位置を日経平均との比較で直接捉えることが

出来ます。

グラフ4:「日経平均と変動範囲の上限・下限―-拡大グラフ」
 出力期間:2016年1月6日~直近日
 上のグラフの出力期間を期近まで絞ることでグラフを拡大、より詳細に反転のタイミングを捉えることができます。

数表  :「直近5日間の日経平均と変動の範囲・かい離率」
 出力期間:直近5営業日
 日経平均と通常の変動範囲、および反転のメドとなる変動の限界を直近の5営業日について数値で示します。

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講師プロフィール:日暮  昭

日本経済新聞社においてポートフォリオ分析システム、年金運用評価システム、各種の日経株価指数の開発を担当。2004~2006年武蔵大学非常勤講師。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。

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