理論株価で相場評価:「トランプ大統領就任演説を経てー通常変動の上側と理論株価の間に水準シフトか」  (2017/01/23公開)

============  「理論株価で測る相場の位置づけ」  ==========

   ― トランプ大統領就任演説を経てー通常変動の上側と理論株価の間に水準シフトか ー 


 1月20日のトランプ大統領の就任演説は大きなサプライズで市場の混乱を来すには至らなかったったようです。
 ただ、「米国第一」の旗を前面に押し出す姿勢は堅持することが改めて明らかになり、今後の対外政策に具体的にどう反映されるのか、それによって世界経済はどのような影響を受けるのかという先行きに対する不透明感はより強まったようです。
 トランプ氏は”タイマン勝負”には自信があるようで、TPP、NAFTAなど多国間との交渉ではなく個別に通商その他の条件勝負に持ち込みたがっているように見えます(多国間での議論ではやはり整然とした理屈が勝ちますから、腕力には自信はあるものの理性、知性の面ではどうも・・・、と自覚しているようにも見えます)。すなわち、TPPではなく日本と、NAFTAではなくメキシコと、そしてEUではなく英国との交渉を望んでいると思われます。
 しかし、部分最適が全体最適にならないケースがここでも当てはまりそうです。米国にとって最適でも世界経済の不安定化が進み結果的に米国にも負の効果が強くなる可能性が高そうです。
 こうしたリスクを折り込むと株価はファンダメンタルズの位置までとりあえず引き返して今後の成り行きを見ようとするでしょう。
 下図は前週と同様、日経平均と理論株価、通常変動の上側と下側の動きを、昨年10月から直近の1月20日まで示したグラフです。

          日経平均、理論株価と通常変動の上側と下側
               ―2016.10.3~2017.1.20-

グラフ20170120

 日経平均は昨年の12月8日以来、ほぼ1か月半にわたって通常変動の範囲内での上限に沿った動きを続けていますが、当面、為替に大きな変化がなければこの上側の境界と理論株価との範囲内で動く可能性が高そうです。
 すなわち、通常変動上側である1万8,995円と理論株価の1万8,106円の間となります。



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当コラムの基である「理論株価で測る相場の位置づけ」は以下のグラフと数表で構成され、日次ベースで更新、会員向けに公開しております。

グラフ1:「日経平均と理論株価の推移」
 出力期間:2015年1月5日~直近日
 日経平均と理論株価の推移を示す最も基本となるグラフです。

グラフ2:「かい離率の推移と変動範囲の上限・下限」
 出力期間:2015年1月5日~直近日)
 日経平均と理論株価のかい離の推移を時系列で示します。相場反転の直接の判断材料となります。

グラフ3:「日経平均と変動範囲の上限・下限」
 出力期間:2015年1月5日~直近日
 上記のかい離率を日経平均と同じ水準に引き直したグラフで相場反転の株価の位置を日経平均との比較で直接捉えることが

出来ます。

グラフ4:「日経平均と変動範囲の上限・下限―-拡大グラフ」
 出力期間:2016年1月6日~直近日
 上のグラフの出力期間を期近まで絞ることでグラフを拡大、より詳細に反転のタイミングを捉えることができます。

数表  :「直近5日間の日経平均と変動の範囲・かい離率」
 出力期間:直近5営業日
 日経平均と通常の変動範囲、および反転のメドとなる変動の限界を直近の5営業日について数値で示します。

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講師プロフィール:日暮  昭

日本経済新聞社においてポートフォリオ分析システム、年金運用評価システム、各種の日経株価指数の開発を担当。2004~2006年武蔵大学非常勤講師。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。

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