理論株価で相場評価:「不透明感強まる中、ニュートラル位置に戻った日経平均の今後は」  (2016/11/14公開)

============  「理論株価で測る相場の位置づけ」  ==========

         ― 不透明感強まる中、ニュートラル位置に戻った日経平均の今後は ー 


 11月8日の米国大統領選挙は大方の予想を覆してトランプ候補が勝利したことによって株式相場は急落、11月9日の日経平均は919円の下落となりました。しかし、翌10日には1,092円と大幅に反発、9日の下落分をあっさり取り戻しました。トランプ・ショックは目先収まったかに見えます。
 下図は日経平均が理論株価に接近した8月から直近の11月11日までの日経平均と理論株価、そして通常変動の上側と下側を示したグラフです。紫色の縦線は急落した11月9日を示します。当日の日経平均は1万6,251円、警戒領域に入る通常変動の下側である1万5,908円にあと300円まで接近しましたが翌日の急反発で理論株価に戻りました。

           日経平均、理論株価と通常変動の上側、下側
                -2016.8.1~2016.11.11-
%e3%82%b0%e3%83%a9%e3%83%9520161111a

 この乱高下の後は小動きとなり直近の11月11日の日経平均、理論株価と各指標の値は以下の通りです。

%e3%82%b0%e3%83%a9%e3%83%9520161111b

 選挙後の乱高下はトランプ・ショックを利用した一時の“稼ぎ場”の出現と見られないこともなさそうですが、いずれにしても市場はファンダメンタルズに沿った株価に復帰し、ニュートラルの立場を固めたと言えます。
 しかし、先行きの不透明さが高まったことは事実で、この位置からの動きは改めて今後の業績と為替の動向次第ということで予断は禁物です。
 足元、為替は円安方向に動き、日経新聞の調査では2017年3月期の通期業績は純利益が7%程度の増益見通しということで当面、日経平均は上向きの力が働きそうです。その際、通常変動の上側の1万8,198円がメドとなります。
 半面、今後、トランプ大統領として孤立主義的な政策を実施する現実味が増せば相場は下落に向かうでしょう。その場合のメドは通常変動の下側の1万6,401円なります。
 中立の位置に戻ったことによって、上下どちらへも傾く可能性があることを改めて認識することが肝要です。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
当コラムの基である「理論株価で測る相場の位置づけ」は以下のグラフと数表で構成され、日次ベースで更新、会員向けに公開しております。

グラフ1:「日経平均と理論株価の推移」
 出力期間:2015年1月5日~直近日
 日経平均と理論株価の推移を示す最も基本となるグラフです。

グラフ2:「かい離率の推移と変動範囲の上限・下限」
 出力期間:2015年1月5日~直近日)
 日経平均と理論株価のかい離の推移を時系列で示します。相場反転の直接の判断材料となります。

グラフ3:「日経平均と変動範囲の上限・下限」
 出力期間:2015年1月5日~直近日
 上記のかい離率を日経平均と同じ水準に引き直したグラフで相場反転の株価の位置を日経平均との比較で直接捉えることが

出来ます。

グラフ4:「日経平均と変動範囲の上限・下限―-拡大グラフ」
 出力期間:2016年1月6日~直近日
 上のグラフの出力期間を期近まで絞ることでグラフを拡大、より詳細に反転のタイミングを捉えることができます。

数表  :「直近5日間の日経平均と変動の範囲・かい離率」
 出力期間:直近5営業日
 日経平均と通常の変動範囲、および反転のメドとなる変動の限界を直近の5営業日について数値で示します。

これらのグラフと数表をご覧になるには会員登録が必要ですが登録した月内に退会手続きをすることで会費はかかりません。お気軽にお試しください。

講師プロフィール:日暮  昭

日本経済新聞社においてポートフォリオ分析システム、年金運用評価システム、各種の日経株価指数の開発を担当。2004~2006年武蔵大学非常勤講師。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。

(*)ご注意
投資判断はご自身で行ってくださるようお願いいたします。当講座は投資判断力を強化することを目的とした講座で投資推奨をするものではありません。
当講座を基に行った投資の結果について筆者とインテリジェント・インフォメーション・サービスは責任を負いません。

無断で当講座の転載を禁じます。
(有)インテリジェント・インフォメーション・サービス