理論株価で相場評価:「日米の金融当局が同時に政策決定会合―複雑な連立方程式に対処するには」  (2016/05/19公開)

=========  「理論株価で測る相場の位置づけ」 (2016年9月19日 配信)  =========

       ― 日米の金融当局が同時に政策決定会合―複雑な連立方程式に対処するには ー 


 今週の20日、21日は日本では日銀の金融政策決定会合が開かれ、米国ではFRBのFOMC(米連邦公開市場委員会)がそれぞれ開かれます。日銀は3年半に及ぶ異次元金融緩和の「総括的な検証」を、FRBは金利引き上げの時期についての見解発表が予定されています。
 その結果はいずれも市場に少なからぬ影響を与えると思われますが、それらが同時期に行われるということで複雑な連立方程式になり、答えがどうなるのかどうにも読みにくいところです。
 日銀の「検証」ではマイナス金利を深堀りする一方、国債の大量購入については市場への影響を配慮する、といった声があり、米国の金利引き上げについては今回あるいは12月という見方があるようです。米国の利上げでは、金利差の拡大ということで円安ドル高になるのか、あるいは世界的な景気不安につながり安全資産としての円買いから円高になるのか、どちらの可能性もありそうです。

 こうした不確定要因の影響が極めて大きく、個別の要素を積み上げて相場見通しを行うことが困難なときは、客観的な統計処理による相場分析が有益な判断材料を提供します。理論株価はこうした道具の一つです。
 下図は6月以降の日経平均と理論株価、そして日経平均の通常変動の範囲を示したものです。図中の白抜きの枠内は直近の9月16日の各指標の値を示します。

       日経平均と理論株価、通常変動の上側と下側(日次終値)
                 ―2016.6.1~2016.9.16-

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 9月16日時点の日経平均は1万6519円、理論株価は1万6980円で日経平均は理論株価を460円ほど下回っていますが通常変動の下側は1万5956円でまだ560円ほど上回っており、通常変動の枠内で落ち着いた状況です。
 さて、日米金融当局の決定次第で相場は大きく振れる可能性がありますが、変動の程度によって対応は以下の3段階に分けることが出来ます。
(1)通常変動の範囲であれば静観して成り行きを見る。
(2)これを超えた場合は出動準備に入る。
(3)ここの図では割愛していますが、さらに大きく変動して変動の限界値を超えたときは臨戦態勢で臨む。
 なお、ここでは足元の動きから下落の方向に注意が向き勝ちですが上方への変動可能性も無視できません。その場合の対処法は上の(1)~(3)と同じです。
 いずれにしても現下のような相場見通しが困難な時は目先の動きに惑わされずに客観的な根拠に基づいた相場判断が求められます。

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当コラムの基である「理論株価で測る相場の位置づけ」は以下のグラフと数表で構成され、日次ベースで更新、会員向けに公開しております。

グラフ1:「日経平均と理論株価の推移」
 出力期間:2015年1月5日~直近日
 日経平均と理論株価の推移を示す最も基本となるグラフです。

グラフ2:「かい離率の推移と変動範囲の上限・下限」
 出力期間:2015年1月5日~直近日)
 日経平均と理論株価のかい離の推移を時系列で示します。相場反転の直接の判断材料となります。

グラフ3:「日経平均と変動範囲の上限・下限」
 出力期間:2015年1月5日~直近日
 上記のかい離率を日経平均と同じ水準に引き直したグラフで相場反転の株価の位置を日経平均との比較で直接捉えることが出来ます。

グラフ4:「日経平均と変動範囲の上限・下限―-拡大グラフ」
 出力期間:2016年1月6日~直近日
 上のグラフの出力期間を期近まで絞ることでグラフを拡大、より詳細に反転のタイミングを捉えることができます。

数表  :「直近5日間の日経平均と変動の範囲・かい離率」
 出力期間:直近5営業日
 日経平均と通常の変動範囲、および反転のメドとなる変動の限界を直近の5営業日について数値で示します。

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講師プロフィール:日暮  昭

日本経済新聞社においてポートフォリオ分析システム、年金運用評価システム、各種の日経株価指数の開発を担当。2004~2006年武蔵大学非常勤講師。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。

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